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次に、ジャーナリストであるフローレンス・サンディスさんと"Rendez-vous with Myself=私との出会い"というテーマでワークショップが行われました。自分自身しか持っていない "Singularity=特異性"を探し、参加者にこれからビジネスの世界における自信を与えること、そして個人的な目標を達成するための道を作ることを中心としたワークショプでした。各参加者にはプログラムで利用する「WOMEN @ DIOR」ワークブックが配布されました。このワークブックはメンターとの面談で進行状況を確認したり、日記として使用されます。
ワークショップの前半では、プログラムでも中心となる三つの質問についてワークブックを活用しながら進行されました。
参加者同士で答えを交換し、一番難しかった質問についてディスカッションをしました。「他の人よりもうまくできることを考える時に、他人と自分を比べないようにすることはやはり難しかった」と言う声がディスカッションであった際、フローレンスさんから、「実際の仕事や自分らしい方法で誠意を表すことが一番大事である」というアドバイスはとても印象的で学生も目を輝かせていました。
ワークショップの後半では、自分の「特異性」を表現するワークブックのカバーページ制作が行われました。各グループにディオールで使用している布や様々な素材が用意され、参加者は自分の独自性と創造性を表現するカバーページを作りました。使われていた素材は同じでも最終的に出来上がった作品は参加者それぞれの人柄、ビジョン、そして「特異性」が表現されました。そして、「特異性」やキャリアの目標に異なりがあっても、「独自のビジョンと思いやりを育てていきたい」「他の人を助けたい」「最も良い社会・世界を作りたい」という共通の想いがあることにも気づきがありました。(参加者がワークショップで作成したカバーページは2020年Paris Internaitonal Womens Dayの壁画として、展示される予定です)
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海外勤務から日本に2012年に戻り、ポピンズの代表に就任された轟麻衣子さんから「自分自身のキャリアを実現していくこと」についてお話がありました。ポピンズは1987年に轟さんのお母様、中村紀子さんが設立された「働く女性をエデュケア(育児・保育)と介護サービスで支援する会社」です。今回のイベントでは轟さんから自身の経験で実現した五つの教訓についてお話を伺いました。
12歳の時にイギリスの寄宿学校で学んだ第一の教訓としては、「世界を発見することの重要性」。若いうちに海外で仕事や勉強をする機会があればそれを利用すること。次に、英語が完璧ではない中で同時にフランス語を学び始め、壁にぶつかった時の教訓、「自分の可能性にふたをしない、情熱こそが道を拓く」こと。第三の教訓はメリルリンチ勤務時代の「どんな場でもいつも最善を尽くすことで、新たな自分をみつけることができる」こと。第四の教訓は祖父母から教わった、「人生の中の優先順位を持つこと」。最後にINSEAD時代の経験が教えてくれた最も大事な第五の教訓「人生の軸を持つこと」。轟さんは女性の活躍を後押しすること、日本の労働環境下で女性をサポートし、仕事か家庭かどちらかを選ばなくてはいけない状態をなくすことこそが目標だということに気がついたと語ってくれました。